日本茶はうま味?
本日、お茶講座ひとつ、行ってまいりました。
今日は益城町の講座でした。
同じお茶でもいれ方によって、味も、出した時の濃さも
ずいぶん違うということに素直に驚いてくれます。
専門家であるこちらは当たり前のことと考えていることも
知らない人は結構多かったりします。
業界だけ見ていると、気がつかないことも多々あるのです。
さて、中国茶や紅茶は熱い温度のお湯でいれるのに対して、
煎茶などの日本茶はなぜ一度湯さましをしたりして温度を
下げるのでしょう。
それはそれぞれのお茶で味わう内容が違うからです。
中国茶や紅茶は主としてほのかな渋みや苦みと香りを楽しみます。
日本茶の場合はそれに「うま味」という要素が加わります。
うま味とは?
日本人が好む味のベースにはアミノ酸系の物が多くあります。
例えば昆布のグルタミン酸、かつお節のイノシン酸などです。
そんなアミノ酸がお茶にも含まれています。
テアニンと呼ばれるアミノ酸です。
テアニンがお茶のうま味やあま味を作り出します。
日本茶ではそれを引き出すいれ方が好まれるのです。
お湯の温度は低めで、少し時間をかけてゆっくり出す。
これが渋みを抑え、うま味の多い、日本人好みのお茶の味を出す
コツなのです。
ただし、熱くて渋いお茶が好き、と言う方も中にはいらっしゃいます。
それはその人の好みの問題。
原理を分かっていれば応用もききます。
この人はその風貌だけで判断されて100℃の沸騰した
お茶を出されたようだ。
それでも飲む気らしい。